1まとめらいぶ2016/03/29(火) 16:07:14.25ID:CAP_USER.net
産経 ニュース】 



 独BMWのバイク部門、BMWモトラッドは2017年をめどに、
大型電動バイク(スクーター)を日本市場に投入する。

すでに国産ではホンダ、ヤマハ発動機、スズキが電動バイクを販売しているが、
“日常の足”的な小さい車種に限られていた。

高級ブランドから出る大型電動バイクは、4輪車における「テスラモーターズ」のように
電動をクールなイメージに変えるきっかけになるのだろうか。

(原田成樹)

 2017年にBMWが日本市場に投入するのは「Cエボリューション」。

2014年に欧米で投入され、同社によると1500台以上を売り上げた。

大型の「C650GT」「C650 SPORT」をベースにした大型バイクだが、
モーターの出力から日本では「125以上250cc未満」の分類になり、
中型免許(現・普通自動2輪免許)でも乗ることができる。

 4輪ではBMWの電動自動車「i3」を街でみかけるようになったが、
東京-大阪(約500キロ)を給油せず走るのは難しい。

スペック上での航続距離は229キロで、
東京-箱根往復に届くかどうかのレベルだ。

 ガソリン内燃エンジンから電気モーターへと移行する際に、
最も重要になってくるのが航続距離だろう。

液体ガソリンよりも「エネルギー密度」が1桁小さいリチウムイオン電池で、
航続距離を稼ぐのは至難の業だ。

 ガソリン車では大抵、50ccスクーターや普通自動2輪車(400cc)でも
400~500キロほど走れるが、Cエボは車体の至る所にリチウムイオン電池を
詰め込み、何とか4時間の充電で100キロの走行を可能にしたという。

現状のテクノロジーにおけるバイクの限界に近いと思われる。

 それでも1500台がすでに市場に出回り、
スペイン・バルセロナ市警などで使われているという。

さほど遠出はしないが、加速はほしいという需要に応える。

 気になる走りについて、BMWのテクニカル・マネジャー、
平野司さんは「全く異次元」と表現する。

内燃エンジンのスクーターだと、

「アクセルを握る」



「エンジンのスロットルが開く」



「CVT(無段変速機)がかみ合う」



「タイヤの回転数が上がる」

という段階をたどるが、電動ではアクセルを握ると電流が増えて
回転数がすぐに上がるのだという。

 搭載する「水冷電気モーター」の出力は、35キロワット。

48馬力に相当する。高速道路をかっ飛ばすには少々心もとないが、
街を格好良く走るというのに不足はない。

排ガスもない電動バイクの市場を切り開くに、話題性は十分だろう。

 Cエボは、25日から27日まで東京都江東区の東京ビッグサイトで
開かれている「東京モーターサイクルショー」で展示されている。

ミラノ発表の電動3輪も
 ヤマハブースでは、市販電動2輪車「E-Vino(Eビーノ)」が見られる。

Eビーノはスペック上では航続距離29キロで、
予備バッテリーを積めば2倍に伸びる。

学生や会社員が駅まで毎日使うような
ケースで経済性から選ばれることが多いという。

住宅街などで、音がエンジンより静かなことも好評だという。

 台湾のバイクメーカーSYM(三陽工業)も、
昨年11月の「ミラノモーターサイクルショー」で初公開したコンセプト
電動3輪車を展示している。市販は未定。

 自動車は、環境問題への対応などで電動へとシフトしていくのは必至。

ヤマハ、SYMの両社とも、今後の電動化への流れは、バイク専業から
4輪へのチャンスでもある。

ヤマハはすでに電動ではないが自動3輪車「トリシティー125」を
2014年に販売しており、年内には排気量をアップした
「同155」も追加投入する予定だ。

 4輪か2輪か3輪か-。その垣根は徐々に低くなり、電動化で部品
簡素化も進めば、自動車産業自体の参入障壁も低くなるとみられる。

タイヤが何個ついているかなどは、搭乗人数、航続距離、
加速性能などを決める際に選ぶ「ビークル(乗り物)」の
バリエーションに過ぎなくなるのかもしれない。
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