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1まとめらいぶ2017/12/04(月) 13:32:12.14ID:CAP_USER.net
「管理職になりたくない」という若手、中堅社員がここ数年で急速に増えています。

リクルートマネジメントソリューションズが3年おきに実施している「新人・若手の意識
調査」によると、「管理職になりたい」および「どちらかといえばなりたい」と回答した
肯定派の割合が減少し、2010年の新人では55.8%だったのが、2016年の新人では31.9%と
なっています。

しかも、この2016年の新人は、「管理職になりたくない」「どちらかといえばなりたくな
い」という否定派の割合が37.9%となり、本調査で初めて管理職になりたい人たちを上回
る結果となっています。さらに、新人だけでなく、3年目の若手、7年目の中堅でも、管理
職になりたくないという否定派が、肯定派を上回る結果になっています。

また、キャリアインデックスが2017年5月に実施した「有職者に向けた仕事に関する調査」
では、管理職になりたくない人の割合は、20代男性は51.9%、30代男性は48.7%、さらに
20代女性は83.1%、30代女性は84.2%と8割を超える結果になっています。

今の管理職の状況を見れば、若手や中堅が管理職になりたくないと思うのは当たり前でし
ょうか。彼らは甘えたことを言っているだけでしょうか。ミドルクラス以上のビジネスパ
ーソンにとっては、放置できない問題と感じるかもしれません。

負担が嫌だから?

拙著『“誰も管理職になりたくない"時代だからこそ みんなでつなぐリーダーシップ』でも
詳しく解説していますが、管理職になりたくない理由を若手・中堅世代に聞くと、「スト
レスが増えるから」「責任が増えるから」「管理職に向いていないから」「ワーク・ライ
フ・バランスが大事なので」など、自分が大変になるからという回答が真っ先に返ってき
ます。

ところが、その背景にある理由をさらに深く聞くと、今の管理職やリーダーという存在に
対する根本的な疑問、違和感が出てきます。

まず、管理職という役割自体への疑問です。そもそも仕事の専門性も多様性も進んでいる
中で、上司がすべての業務に精通しているわけでもありません。だから、部下が困ってア
ドバイスを求めても適切な指示や助言が返ってこない。上司の言うとおりにしても、成果
が上がるとも思えない。むしろ余計な管理やプレッシャーをかけてくるだけ。上司に存在
価値を見いだせないというのが、1つ目の理由です。

同時に、若手・中堅は管理職の大変さも理解しています。役割があいまいになる中で、成
果とリスクへのプレッシャーが高まり、細かな管理をしなければならなくなり、自分たち
メンバー以上に余計なことに振り回され、業務負荷を掛けられていく。しかも、そうやっ
て頑張っても金銭的にも時間的にも報われない。働き方改革も仕事の仕方が変わらなけれ
ば、部下がやりきれない仕事を引き受けなければならなくなる。

部下から見ると、今の管理職は厳しくなるビジネス環境のしわ寄せを一身に抱え込まされ
ている存在に見えています。にもかかわらず、それに見合うだけの報酬を得られない。お
カネという報酬だけでなく、管理職だからこその喜びや意義ある貢献という報酬が見えて
こない。自分の生活を犠牲にしてまで、そんな負荷を背負う存在にはなりたくない。これ
が2つ目の理由です。

若手世代との価値観のギャップを埋められるか?

ただ、もう1つ、より根幹にある大きな理由があります。それは、若手世代が働くうえで
重視している価値観、考え方が大きく変化しているということです。

先ほどのリクルートマネジメントソリューションズの「新人・若手の意識調査」による
と、若手世代が働くうえで重視しているのは、「収入が安定している」「失業の心配が
ない」「健康の心配がない」といった安定・安心にかかわる項目。その次にくるのが、
「仲間と楽しく働けること」。これが、若手世代が働くうえで重視する上位の4項目です。

逆に、下位2項目は「責任者として采配が振れること」「世間からもてはやされること」
になっています。若手世代にとって、自分が上に立つ、自分が目立つことは、大切なこ
とではないということです。

日本生産性本部が新入社員に毎年実施している「働くことの意識調査」でも、2003年以
降から「働く目的」の最上位が「経済的に豊かになる」ことや「自分の能力をためす」
という項目ではなく、「楽しい生活をしたい」となっています。人生を楽しく、充実し
ていきたい。そのとき、何も上に立つこと、目立つことが、人生を楽しく生きることに
つながるとは思えない。こうした意識が見えてきます。

【東洋経済 オンライン】
 http://toyokeizai.net/articles/-/199466
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