1まとめらいぶ2017/05/19(金) 20:07:25.22ID:CAP_USER.net
カシオ計算機は、耐衝撃ウォッチ「G-SHOCK」の新モデル「GPW-2000」を発売する。
標準電波とGPS電波に加え、スマートフォン経由で接続したタイムサーバからも最新の
時刻を取得する仕組みを搭載した。その肝となる技術が、カシオがGPW-2000のために
開発した新モジュール「Connected エンジン 3-way」だ。同モジュールの開発にまつ
わる話を聞くと、腕時計に対するカシオのこだわりが見えてくる。
[秋山未里,EE Times Japan]

「G-SHOCK」の最新シリーズ



「G-SHOCK」の「GPW-2000」 出典:カシオ

 海外に行く時、腕時計の時刻調整を煩わしく思ったことはないだろうか?筆者には、
空港で時刻を合わせたはずが、鉄道に揺られているうちにタイムゾーンを超えてしま
い、下車時刻を間違えたという苦い経験がある。しかし、時刻を完全に自動で調整し
てくれる最新の腕時計を手に入れれば、そのような煩わしさから解放されるかもしれ
ない。

 カシオ計算機(以下、カシオ)は2017年5月19日、「G-SHOCK」の新製品として
「GPW-2000」を発売する。航空コンセプトの「GRAVITYMASTER」シリーズの最
新モデルになる。本製品の目玉は、3つの時刻取得システムを搭載したことだ。この
システムを実現するために開発されたのが、新世代モジュール「Connected エンジ
ン 3-way」である。GPW-2000の“肝”ともいえる同モジュール。従来品のモジュー
ルとの違いはどのような点にあるのだろうか。開発者に話を聞いてみた。

“地球上に死角なし”の完全自動腕時計を目指して

 日本で時刻合わせに用いられている最も一般的な手法が標準電波の受信だ。国内で
は、2カ所ある電波塔から電波が発信されており、その電波を受信することで正確な
時間を時計に反映できる。しかし、海外では電波塔のない地域も多く、そうした地
域への渡航した際には、正しい時刻に合わせられない、という弱点があった。

 そのため、カシオは、2014年より標準電波に加えてGPSの衛星電波を受信する機能
を追加し、標準電波とGPS衛星電波の2つを受信できるようにした。これにより、どこ
にいても正しい時刻を自動で調整できる時計が完成したかのように思われた。しかし、
開発者たちはこれで満足しなかった。

 タイムゾーンが1つしかなく、しかもサマータイムのない日本で暮らしているとあま
り実感がわかないが、実は世界の他の国や地域では、政治情勢などの影響で頻繁にタ
イムゾーンやサマータイムの変更が行われている。カシオの電波時計には、都市のタ
イムゾーンとサマータイムの情報をプリセットしてあるが、これらの情報は書き換え
ることができなかった。そのため、その時計を発売した後にタイムゾーンやサマータ
イムの変更ががあっても、自動で時刻を合わせることができなかったのである。

3つの時刻取得システム

 その課題を克服するため、GPW-2000には、標準電波とGPS衛星電波の受信に加え、
スマートフォンをBluetooth Low Energy(BLE)で接続し、スマートフォンを経由し
てタイムサーバに接続する3つの時刻取得システムを採用。タイムサーバからの情報に
基づいて時刻を自動的にアップデートするという方法だ。これにより、標準電波+GP
Sのハイブリッドシステムよりも、最新のサマータイムを反映した、より正確な時刻に、
自動的に調整できるようになる。

 カシオが初めてBLE対応のG-SHOCKを発売したのは2012年。この製品は時刻取得に
スマートフォン本体の時刻データを使用していた。2016年発売の製品からはスマートフ
ォンを経由してタイムサーバに接続するため、スマートフォンの性能に依存しない分、
より正確な時刻を獲得できるようになったという。タイムサーバには1日4回、自動的
に接続され、時刻の調整が行われる。

【EE Times Japan】
 http://eetimes.jp/ee/articles/1705/18/news010.html
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