1まとめらいぶ2016/06/22(水) 08:09:03.71ID:CAP_USER.net
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往年の人気スポーツカーが、装いも新たに次々と登場する。日産自動車は
約9年ぶりに大幅改良した「GT-R」を、ホンダも約11年ぶりに復活させた
「NSX」の国内受注をそれぞれ今夏から始めるほか、トヨタ自動車も
1990年代に人気を集めた「スープラ」の復活を検討しているもようだ。

かつて内外で一世風靡したモデルを独自の最新技術で
別次元へとパワーアップさせ、「技術」のシンボルにする狙いがある。

 「大きな夢がかなった」
 ホンダの新型NSXの製造責任者のクレメント・ズソーザ氏は5月24日、
米オハイオ州の専用工場で開かれた量産1号車の完成記念式典で感慨深げに話した。

 新型NSXはオハイオ州にある「ホンダR&Dアメリカズ」を中心に開発。
馬573頭分のパワーを持つ“モンスター”級のハイブリッド車で、アルミニウム
などを主体とした複合素材を車両に採用して軽量化も図った。これらのこだわり
により「異次元の走行性能」(ホンダ広報)を引き出したのが特徴だという。

 ■初代は今も500万円超
 初代NSXは1990年9月に発売された。1台800万円という高額設定だった
にもかかわらず、斬新なデザインや走行性能の高さなどが受けて、バブル景気に
沸く日本を中心によく売れた。2005年12月に生産を終えるまでホンダは世界で
NSXを累計1万8737台、うち日本では7416台販売した。ただ初代は販売
終了後も高い人気を誇っており、中古車市場などで、今でも、500万円以上
の高値で取引されているケースがほとんどだ。

 その遺伝子を継ぐ新型NSXの米国内での希望小売価格は
15万6000~20万5700ドルで、初代の当初価格の2倍~2.5倍にも
達する見込み。これは後継の競合車種を同価格帯のポルシェ「911ターボ」
やアウディ「R8」に置き、走りへ徹底的にこだわったためだという。ホンダは
後継車について「走りへのこだわりという当社のメッセージを強く受け取った、
財力のある人向けに売り込みたい」(広報)と意気込む。

 ■日産は馬力高める
 日産は、往年の人気スポーツカー「スカイラインGT-R」を「GT-R」の
名称で07年に復活。今夏には、後継投入以降では初の大幅改良を施し、
16年モデルとして売り出す予定だ。

 16年モデルは、排気量3.8リットルのV型6気筒エンジンを搭載。気筒別に最適な
点火時期を制御する技術の導入でエンジンの出力を米国仕様で565馬力と現行
モデルより20馬力高めたのが特徴だという。前面の開口部を広げて冷却性能を
向上させ、車体の骨格をより頑丈にすることで、カーブでの運転性能を一段と
安定させた。外装のデザインは車前部の開口部を広げたほか、オレンジの
新色を追加した。内装には高品質レザーを使用し、ハンドルの操作性も
向上させた。価格や国内仕様の詳細は今夏に発表する予定。
日産の西川広人副会長は4月1日のお披露目会で、
「日産のものづくりへの情熱と技術を詰め込んだ」
とアピールした。

 ■スープラも復活?
 一方、ここ数年、ささやかれているのがトヨタ「スープラ」の復活情報だ。
トヨタは12年6月に独BMWとスポーツカーなど4分野で技術提携。BMWの
スポーツカー「Z4」の後継車種を共同開発しているとみられ、Z4の後継車を、
トヨタブランドでは「スープラ」として展開するとの噂も根強い。スープラは
2002年まで販売されたトヨタを代表するスポーツカーで、復活を心待ち
にしている愛好家も多いとされる。

 日産やホンダが、往年の人気スポーツカーを矢継ぎ早に「次世代」型に
進化させるなか、トヨタが、スープラをどういう形で復活させるのか、
あるいはさせないのか。それも含めて、バブル崩壊以降、
盛り上がりに欠く国内スポーツカー市場へ久しぶりに
“スポットライト”があたりそうだ。

(今井裕治)
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