1まとめらいぶ2015/06/08(月) 17:56:02.59ID:???.net
光の伝搬経路を自由に調整できる
光学迷彩装置の実現へ前進 - 理研と東工大

マイナビニュース

理化学研究所



これまでの光学迷彩(左)では、光の伝搬の経路は向きに依存しないため、
シールド領域に入ってくる光は存在しない。非対称光学迷彩(右)では、
これまでの光学迷彩同様、外部から内部へ届く光はない。しかし同時に
シールド領域内には光が届くため、内部から外部を見ることができる。


理化学研究所(理研)と東京工業大学は6月8日、
非対称な光学迷彩を設計する理論を構築したと発表した。

同成果は理研理論科学研究推進グループ階層縦断型基礎物理学
研究チームの瀧雅人 研究員と東京工業大学量子ナノエレクトロニクス
研究センターの雨宮智宏 助教、荒井滋久 教授らとの
共同研究グループによるもので、
米科学誌「IEEE Journal of Quantum Electronics」に掲載された。

光学迷彩は、光を自在に曲げる装置によって、物体や人を見えなく
する技術で、最近ではメタマテリアルという人工素材が注目を集め、
透明マントのような装置の研究が進められている。これまで提唱
されてきた光学迷彩装置は、入射した光が1つの閉領域を迂回
するようにすることで、外部から見た人にとって、あたかもその
領域内に何も存在しないように見せるという仕組みとなっており、
外から光が入らないため、外部だけでなく内部からも見えない
「対照的」な振る舞いを示す装置しか実現することができなかった。

今回の研究では、「内部から外部を見ることができるが、
外部から内部は見えない」という「非対称性」を持つ光学迷彩装置を
実現するための理論を構築した。ベースとなったのは2012年に米
スタンフォード大学のグループが提唱した
「光子に作用するローレンツ力」の概念で、光を補足する光学的な
共振器を格子状に配置し、共振器間を光が
曲がりながら伝搬する理論モデルだった。

同研究グループはこの格子共振器が光学迷彩装置にも利用
できる点に着目し、格子共振器を拡張し電場に相当する効果を
発揮させる、光学格子共振器を用いた理論モデルを構築した。
その結果、光があたかも一般的な電場中を運動する電子の
ように振る舞うことで、光学格子共振器のパラメータを調整する
だけで自由な伝搬光路を実現できることがわかった。特に、
磁場が及ぼすローレンツ力によって、完全反対称な光路を実現
することができ、電場から受けるクーロン力に相当する力により
光路を調整することで、より多様で非対称な光の
伝搬経路が実現できることがわかった。

現在、研究は理論の提案に留まっているが、今回提唱された
光学格子共振器モデルは、フォトニック結晶を用いた非対称
光学迷彩を実現に近づける理論だという。また、非対称な
光学迷彩という研究テーマは、新たなメタマテリアルの開発を
促し、理論とメタマテリアル開発の進展によって、
非対称光学迷彩の実現が期待される。
【【光学・技術】『内部から外部は見える、外部から内部は見えない』非対称な光学迷彩装置の理論を構築!理研と東工大。】の続きを読む